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福岡 性の哲学対話 第一回 開催レポ ~性欲とは~

こんばんは。

 

uni-love.hatenablog.com

 

福岡での、性の哲学対話、無事第一回が終了いたしました。

(そもそも、「性の哲学対話ってなんじゃらほい」って人は↑の記事みてね) 

 

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冷泉荘様、ありがとうございました。

 

ならびに、参加いただいた皆様ありがとうございました。

 

ではでは、今回のレポを交えながら、今後哲学対話をどうよくしていけばよいか?

今回の会でよかったところ、もっとよくしたいところとかを語っていきます。

 

 

ふりかえり

まず今回の話の流れをざっくり振り返っていきますね。

 

参加者15名(僕含む)、男女比=8:7と、意図せず男女比が半々になったのはよかったところ。

参加者は大阪からも来たりしました(びっくりした)。

今回のテーマは「性欲とどう向き合うか」でした。

会の流れとしては、まず進行方法を説明しました。

↓こんな感じの紙資料で。(著作権フリーです。自由に使ってね)

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まあこんな感じの説明資料を使いました。

(しかしこれだけではどうもまだまだ分かりづらいので改善の余地あり)

 

それで説明した後は、問いを皆に出していただきました。

皆ひとりひとつ出そうかなとも思いましたが、会場の意見から挙手制で出していただく形に変えて。
以下のような問いが出まして。

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多数決の結果、性欲と罪悪感で決定し、会が進められました。

 

「なんで性の話をすると怒られるんだろう?」

「小さいころ話したら怒られたよね」

「けどいくつかを過ぎると武勇伝になるよね」

 

といった話が出まして。その後「罪悪感」の話に移行していき。

愛していない人としかセックスしちゃだめなのかとか、前戯はする、しない、の話になったり。

 

僕は個人的にこのあたりで出た、「相手の裏の顔が見たくてセックスやってるんじゃないかな」みたいな発言がちょっと気になりました。

裏の顔かあ…なるほど。

 

そのあと恋愛やオナニーの話にいったあと…あっというまに2時間が過ぎ去りました(延長しまくりました)。

 

よかったところ

かなり発言は活発に出ました。

色んな方が発言されており、発言を抑圧するような方や、暴言を吐く方もおらず、平和に進行していきましたので、参加者の皆様のご協力にとても感謝しております。

 

ただ、それにしても皆さんめっちゃ話してくれるな!?とびっくりしました。

案外結構突っ込んだ話が(もちろん詳細は秘密ですが)出たので楽しかったですね。

やっぱりそれだけ、「性の突っ込んだ話をみんな真面目に語りたいがどうすれば…」と思っているんじゃないかなということを再度認識しました。

切実な悩みがいくつか飛び交っていたし、おそらくそれはなかなか人に話す機会がなかろう、という悩みもありました。そういった悩みを初対面の人々に話せるというのは、めっちゃいい会だったということなんじゃないでしょうか(語彙の喪失)。

 

普通初対面の異性に自分のセックスの話をできるでしょうか????

 

そう考えると、本当によい空間だったなと思いました。

 

けっこーみんな自分のセックス観とか、オナニーとか、初体験の話とか、いろいろしてましたね。

やはり哲学対話、つよい…このルールあるとけっこう行けるな、と改めて実感しました。 

 

そこの発言バランスもわりかし男女半々だったのかな?少し女子多めかな?という感じ。なかなかこういった話は話しづらいので、何人かが中心になって話して終わっちゃうかと思ったんですが、そこに関してはうまくいったのかなと思いました。

 

まとめたり、発言自体が苦手な方も発言してくれたのでよかった。

そういうところであんまりためらいが出なかったのはよかったかなと。

結構話が続き、最終的に15:30終わりの予定が30分くらい続き、その後も参加者とカフェでずっとしゃべっていて……とても有意義な時間でした。

みんなかかったエンジンとまらん感じで、カフェで19:30くらいまで話していましたがそれでも止まらず、結局23:00ぐらいまで残った人と話していました笑。

 

よりよくしたいところ

 

・議論が発散しすぎた

・議論が深まらなかった

 

ちょっとこの2点が気になり。

 

というのも、今回話が出たはいいんですが、例えば、僕が以前東大で参加した「性の哲学対話」では、「相手の経験人数がなぜ気になるか」だったのですが、会が終わったあとも、しばらく、経験人数周辺の話が頭の中でもやもやと、いい感じに脳内を巡っておりました。

つまりは、僕の思考を刺激していたわけです。他人の話を聞いて楽しかった!というよりも、そちらのほうが先行しておりました。普段は他人のおもしろい話を持ち帰ろう!と思って聞きに行くんですが、相手の思考や、自分と相手の思考の差異とか、そういうののほうが気になって、「おもしろエピソード」を持って帰ったというよりは、まさに「思考」を持って帰ったというか、そんな感じでした。

しかし、今回僕が終わったときは、「他人のいろんな話を聞けて楽しかった!」という感覚でした。

むむむ。

いや、これ自体はいい事なんです。そもそも、性の話はおおっぴらにできない、いろんな人が話す場を、といったのが最初のスタートラインだったわけですから。

ただ、それならやること分けたいな、と思うわけです。

「性の語り場」と、「性の哲学対話」を別個に分けたいな、と。

ここでいう「語り場」は、いろんな人が話を語り、ただ聞いているだけでも楽しい、つまりは観客と演者のような形になってもよし、演者だけであってもよし。そんな場かなとふわっと思っています。

一方哲学対話は、二村先生の言葉を借りると、「一つの脳になって考える場」だと思うのです。

つまりは、聞き専の人であっても、語り中心の人であっても、全員が考える刺激を得られる場であってほしいなと思うのです。

聞き手も、一方的な観客、演者と壁を隔たった存在ではなく、全部が一体となる感覚が欲しいのです。

 

しかし、語り手を制限する(発言何回までとか、時間どこまで、とか)のも違うし、聞き手に強制させる(発言しろとか)も違うし…とちょっと悩んでおりました。

 

それで、終わった後にしばらく何日か悶々と考え、はっと気づいたのは、哲学対話のこのルールです。

 

お互いに問いかけるようにする

 

僕はこのルールがうまく浸透しきれていなかったなと思いました。

僕の中でも、このルールがどういう意味合いを持つだろう?というところがうまくハマっていませんでした。

問いかける、とはどういう感じじゃ、と言いますか。

僕なりの答えを提示すると、「なるだけ疑問形で終わるように」ということじゃないでしょうか。

みんなが語りたい!という場では、話がブツ切りで終わります。

どういうことかというと、「僕はこうでした!」で終わるのです。

じゃ、疑問形で終わらせてみましょう。

 

「僕はこうでした!皆さんはどうですか?

 

この、「皆さんはどうですか?」が、語り優先だとついつい抜けちゃうのです。

なので、私はこう、僕はこう、で、話がつながっていかず、無限に発散しちゃうのかなと。

これは「自分のエピソード語りたい!」という人だけではなく、他の方のエピソードを聞いて、「このエピソードは…こういう考え方だ!!絶対そうだ!!」と、ついつい「答え」を求め、自分の気づいた答えを言いたくなっちゃう人にも必要かなと(これ僕だ…)。

それなりの「答え」を提示したら相手は一見満足するかもですが、ここは一対一の場ではないので、それじゃ勿体ないですね。

しかも答えっぽいものが出てしまって、相手がなんとなく満足してしまうと、ほかの人も話を入れずらい。その「答え」を持って、議論がそこで終了してしまう。

これに関しても、「皆さんはどうですか?」を最後に入れるだけで、全然違いますね。

そこから「いや、それは答えじゃないかも」とか「おおむね合ってるけど、これも追加したら?」と話が広がっていく。

 

あくまでも、哲学対話。「皆が一つの脳となって考える」ためには、これが必要だったのかな~~~と、ふと思いました。

 

 

あとはテーマが多少広すぎたかなあ…とも思いました。

もう少し絞ったテーマならよかったかもです。

特に、このテーマだと

・恋人やセフレなど、相手との関係性の中での、性欲の悩み

・オナニーなど、一人で消化する性欲の悩み

の二つに分かれてしまい、前者の話が盛り上がりすぎると、相手がいる前提となり、後者が話しづらかったりもするのかなと思いました。

 

 

次回以降は…

さて、ひとしきり反省したところで、次回をどうしようかなと。

次回はちょっと会を長く取り、

午前の部…性の自分語り会

午後の部…性の哲学対話会

としようかなと思います。

テーマは募集します!!

ので、コメントでもツイッターでも意見いただけると助かります。

 (参加者じゃなくてもいいよ)

 

あとはレジュメのブラッシュアップですね。

できるだけ一発で分かりやすくなるようにしたいなと思っています。

 

今回のことではっきりわかったのは、やはり、”性の話をもっと話したい” ”性の話をもっと聞きたい”と、純粋に悩まれている方がままいるということです。

これだけ人生で関わることなのになんでこんなに話しにくいねん、もやもや、という想いです。

だもんで、これからまだまだ継続していく予定ですので、今回来れなかった方もぜひぜひ次回以降来ていただければと思います。

 

この度は参加いただいた皆様、ならびに、ツイッターでRTしてくださったり、参加を呼び掛けてくださった皆々様、ありがとうございました。

 

また、このきっかけを与えてくださった、「こじらせ東大生の恋愛相談会」の方々、二村ヒトシ先生、ありがとうございました。

 

 

また、参加いただいた、株式会社YOUIの方々、ありがとうございました。

この株式会社YOUI様が立ち上げられたコミュニティセンター「ユウアヒア」にて、2/8、2/9にイベントがあるそうです。

 なんの縁か、僕が今回イベントでお借りした冷泉荘に「ユウアヒア」ができるそうで(マジで偶然、というか僕が明らか後発なんだけど、知らなかった)。

コンドームソムリエAiさんをお呼びしてのコンドーム試触会とのこと。

僕も行きますよ~~~~~。

 

また、なんとなんと大阪から来てくださったうんのよしこさん。

本当にありがとうございました。

うんのさんは今回の哲学対話をいたく気に入っていただけたようで、今度「性の哲学対話BAR」をやるとのこと!今回のイベントでめっちゃいい~と思っていただけたようで。

 こうやって、ほかの方々によい影響がどんどん広がっていくのをみると、やっててよかったなあ…としみじみいたします。

 

ではでは。またまた。

 

 

おまけ

終わったあとのカフェにて。

男性の参加者に二村ヒトシ先生「すべてはモテるためである」の愛読者がおり。

その男性は「モモレンジャー」の話をしていました。

自分の性格は、色んな人格がいて。いわば戦隊モノ。レッドとかイエローとかブルーとか。んで、モテるには、その中にいる、「モモレンジャー」、いわば、女性的な人格。自分の中の女性人格に好かれるようにしましょう、という感じの内容だったかな。

 

しかし、彼は「自分の中のモモレンジャーが完ぺきすぎて、もうモモレンジャーでいいや、女性いらねってなってしまう…」と悩んでおりました。モモレンジャー強すぎる。

 

 

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 ↑これね。

 

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↓これ好きな人もいた

 

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